VACHERON CONSTANTIN 7592 18K White Gold

ヴァシュロン・コンスタンタン 7592 18金無垢 ホワイトゴールド 自動巻き

1960年代〜1970年代にかけて作られたVACHERON CONSTANTIN ヴァシュロン・コンスタンタン Ref.7592は同じリファレンスでSSモデルやYGのモデルも存在しています。

数としてはSSモデルの方が多く生産されていたようで、YGやWGのような金無垢モデルは極わずかにしか存在しないレアピースなんです。

このモデルの特徴は何と言っても自動巻きながらムーブメントの薄さが2.45mmという究極の薄さを誇ること。普通の自動巻きの時計は、自動巻き機構に必要なローターがあるので裏蓋が少し膨らむのが当たり前ですが、この時計は裏蓋の膨らみが無くフラットになっているんです。その薄さが可能な理由はムーブメントにあります。Ref.7592に搭載されているムーブメント、Cal.K1120はジャガー・ルクルトがヴァシュロン・コンスタンタンとオーデマ・ピゲ、パテック・フィリップだけに供給していたベースムーブメント JLCのCal.920(1967年に開発)をカスタマイズして仕上げたムーブメントです。(ちなみにオーデマ・ピゲではCal.2120)https://www.awc.co.jp/watch/t351.html より引用

このCal.K1120は、自動巻き機構の重要パーツであるローターの厚みを極限まで薄くしています。「ローターを薄くすると巻き上げ効率が悪くなる」という問題が起こりますが、その解決策としてローターの外側部分に21金無垢を用いて効率を上げました。(21金を使っている証としてローターには「21C」という刻印があります)

しかしながら効率化を求めてローターの外側部分に金無垢を使うと、ローターが重くなり、それを支えている"ローター芯"に負荷がかかるという問題が新たに起こるのですが、ローターにステンレス製のレール(線路のレールと同じレール)を作り、4つのルビーベアリングの上を滑らせるという方法でローター芯への負荷を分散させて「巻き上げの効率化」と「自動巻きの極薄化」を両立させたんです。

それまでは「自動巻き時計のケースは厚みがある」という認識を覆した、時計史上に残るムーブメントとして知られています。

着けた時のフィット感や軽さ・サイズ感は本当に自動巻きの時計?と思うほど。例えばロレックスのサブマリーナーなんかを着けている人は軽すぎて着けた感じがしないんではないでしょうか。

 

尾錠には彫りでは無く、そのままブラックのプリント。擦れて簡単に消えてしまうため、マークが無いものがほとんどで、これはかなり貴重ですね。

高級時計の何がすごいの?という点のひとつに「ケースのつくり」や「仕上げの丁寧さ・綺麗さ・複雑さ」が挙げられます。

写真の時計はVACHERON CONSTANTINですが、ベゼルやラグでサテン(筋目)仕上げとミラー(ポリッシュ)仕上げの2種類が確認できると思います。

このミリ単位(もっと小さい単位)の仕上げを寸分の狂い無く、正確に美しく、しかも失敗せずに行っているんです。

ヴァシュロンやオーデマなどのクラスの時計になってくると、多くの工程で職人の手仕事の割合がかなり高くなってくるので、工芸品や芸術品といった方が良いかもしれませんね。

このケースの仕上げだけでも、かなりの手間がかかっているのが分かります。

仕上げの違いがよく分かる写真です。ラグのこんな細い箇所に仕上げが2種類入って、しかも角度が違うってすごいですよね。これはヴァシュロンの職人が手作業で仕上げているんです。

ステンレスのケースとは違う光り方や見え方。またケースやベゼルの仕上げが違うので、鏡面仕上げの部分がキラリと光るのが、大人なオシャレ感が出てます。

ケース径は34.5mm。モデルの腕周りは約16.5cm。大き過ぎず、小さ過ぎず、程よいサイズ感。シャツやニットなんかとの相性は抜群ですね。

こちらの時計に元々付いていたシルバーの純正ダイアル。ブラックとシルバー2種類のダイアルが楽しめるのが良いですよね。

このキレイな状態でこの時計に合うダイアルを探そうと思っても今はなかなか無いと思います。

ギャランティペーパー(保証書)1973年に販売された時計ということが分かりますす。およそ50年前のものですが、高級時計だけあって持っていた方が大切に保管されていたことが状態から分かります。

まさに「本当に良いものを大切に長く使う」ということが体現されている時計。本当に価値あるものって年数が経っても、価値が同じどころか上がるものなんですね。